今から15年前の私が30歳を目前に控えていた頃、30代独身子なし女性は「負け犬」と呼ばれ、テレビでも私生活でもカジュアルにいじり倒されていた時代でした。30歳過ぎたら女性の価値が無くなり、子供を産んだらキャリアが無くなる。二つに一つの選択を迫られ続け、それが普通だった時代。私は覚悟を持ってキャリアを優先して生きてきたつもりでしたが、三十を過ぎてからの世間の風当たりは想像を絶する地獄絵図でした。海外逃亡までしてなんとかそれを乗り越えて生きてきたのに、今更子供が出来る出来ないで悩まされるなんて絶対に嫌。だから、もし子供が欲しいなら、40近いのに不妊治療も妊活もするつもりがない私とは結婚しない方が良い。それがお互いの為だと思ったのです。