目次
第67話「出来たかも?」
2018年に独身アラフォーの海外移住記録としてアキニッキを描き始めて早5年! これからのお話は、その間ずっと書くかどうか悩んでいたエピソードです。「恥ずかしいことではない」と妹から背中を押してもらったのと、長い時間が経ち、このことが自分たちの中で解決したので漫画にする事にしました。子供を持つということについて考え方の違う私たち夫婦がどう向き合い、どう乗り越えて来たのか。6年も前の事ですが、この漫画を読んでいただくことで、夫婦で話し合うきっかけにしてもらえたり、目の前にいる誰かも、子供がいるいない、欲しい欲しくない、という単純な話ではないかもしれないと思ってもらえたら嬉しいです。
第68話「産んだら変わる?」
どんな男性と結婚しても子供だけは絶対に幸せにしてあげないといけない。離婚した場合の事を考えたら自分一人でも子供を立派に育て上げられる自信と責任感と経済力がないと子供を持ったらいけない。とにかく何よりも子供の幸せを優先しないといけない。それが母親。この時、私は本気でそう思っていました。それくらい、私の母は私たちに全てを捧げてくれていたし、そうでない女性が責められている姿を見て来たからです。絵を仕事にするという夢を追って浪人までして大学に入った私は、大学生くらいから「自分のこれまでの努力が無駄になる」と妊娠を恐れる様になり、いざ結婚してもその感覚は変わっていませんでした。
第69話「父親は?」
ユウに出会った頃の私は、完全にミサンドリー(男性嫌悪)でした。知人などから見聞きして来た事だけでなく、私自身彼氏からの暴力や上司からのセクハラ、痴漢を受けた経験があったので、学校、電車、買い物中、飲み会、仕事中、旅行先、普段の生活の中で自分の身を守りたいと思えば思うほど男性が敵に思えて、自分や子供を守ってくれる存在だとは思えなくなってしまっていたのです。ユウに対しても例外ではなく、結婚してからもしばらくは、いつかは裏切られる、いつかは暴力を振るわれると本気で思っていました。この7年、ユウと深い信頼関係を築く事が出来、今では上記の様な考え方は偏見でしかなく、心優しく絶対に暴力を振るわない男性もいるし、これまでに男友達からもいっぱい助けられて来たことにも目を向け、ちゃんと感謝できる様になりました。全く知らない男性は今でも怖いけど…それは普通?
第70話「ユウの覚悟」
「嫁ブロック」という言葉を知っていますか? 男性が結婚後に仕事、趣味、人生において何かしたいと思った時に妻から反対されてできない事を、そう呼んでいるそうです。それってつまり、やりたい事が妻や子供の存在(又は経済状況)を無視した行動だから反対されるのではないかなと思うのですが、それをまるで「妻の理解がない」と嘲笑ったり文句を言うのは少し違うのではないかなと思ってしまいます。でも一方で、付き合いの中で断りきれない事がある時にも使える「嫁ブロック」。ユウは女の子が隣に着く店が苦手らしく、誘われても私のせいにして帰るそうです。そしたらある日、ここなら奥さんも文句言わないでしょと連れて行かれたお店が70歳くらいの女性がやっているお店で、めちゃくちゃ楽しかったらしく、珍しく私が寝た後に帰って来ました(笑)
第71話「妊娠検査」
あれだけ良い母親が云々とか、自分の自由が〜と言っていたくせに、瞬殺。案外ちょろかった、私!(笑) お腹の中に自分たちの子供がいるんだと思っただけで、不思議と自信や勇気が湧いて来ました。でも、現在の私たちは夫婦二人暮らし。つまり、幸せいっぱいの物語ではないという事です。。。※2017年の話です。
第72話「体の変化」
妊娠して一番最初に現れた体の変化は胸でした。そして大量の口内炎と、信じられないくらいの眠気、、、。初期段階からこんなにも変化が現れるなんて。行き先不安すぎる〜。子供が出来た喜びと幸せ気分はほんのちょっとで、実際はユウに不満を漏らす元気もないくらい毎日ぐったりしていました。
第73話「出血と腹痛」
もう7年も前のことで細かいところまで覚えていないのですが、安定期に入ったら日本に帰って診てもらおうと思っていた婦人科医の友達に電話をして指示を仰ぎました。シドニーの方が2時間時間が進んでいたので、こちらが深夜でも電話に出てもらえて本当に助かりました。それにしても痛かったなぁ。多分2時間くらい声あげてのたうち回ってました。ユウは私が寝てしまった後も心配で眠れず朝まで起きていたそうです。
第74話「余計な単語」
深夜に腹痛があった日の朝方、朝イチで予約していた日本語通訳の方がいる病院に行きました。流産を知った時は「やっぱり」と思いました。だって体がめちゃくちゃ軽かったから。余りにも体調が良くなったものだから、悲しくてしょうがないのに体は喜んでいる様で、妙な気分でした。この後、赤ちゃんが子宮内外に残っていないかのエコー検査も一応しました。本当は赤ちゃんが元気でいることを確認するための予約だったんですけどね。